
2025年2月の活動 後編
能登での活動3日目。この日も2チームに分かれての活動。翌朝にはそれぞれ能登を発つため、実質的に今回訪問の最後の活動日になります。
Aチームは午前中は拠点での土嚢作り。初日同様、重機で作った土砂の山を人力でひたすら土嚢袋に詰めていく、地味ですが足腰にくる大変な作業です。9月に自衛隊の方から教わった知識が改めて役に立ちました。



午前の土嚢づくりのあと、午後からは地域で開催されるボランティア落語会の会場準備のお手伝いへ。


会場には落語会を楽しみに待っていたお客様が早くからお越しになっていて、我々はテーブルやイスのセッティングなどの会場設営を担当。開演前にはお汁粉とお茶のサービスを地元の中学生、高校生が振る舞い、我々は支援物資コーナーにてマスク等を配布しました。



会場の能登町役場ホールでは目標にしていた100名の来場者を超え、140名のお客様がお越しくださり大盛況。
開演前にはボランティア団体代表の1人として「チーム虹の戦士」メンバーが挨拶をさせていただきつつ、開演中は我々も束の間の休憩をいただいて一緒に落語を聞かせていただく。



多くの地元の方の笑いに包まれ、落語会は大成功!お帰りの際にも支援物資をお持ち帰りいただき、会場の撤収もさすがのチームワークで流れるように進んでこの日の支援活動は無事に終了しました。
一方今回が能登初訪問のメンバーを含むBチームは、午前中に拠点の清掃・物資整理に従事したのち、拠点を出立して能登半島の現状を視察。
2024年元旦の地震に伴う火災で大きな被害を受けた輪島の朝市地区や、同じく2024年元旦の地震と9月の豪雨災害の影響でのり面崩落などの被害を受けた白米(しろよね)千枚田を見学させていただく。



輪島市周辺の海底隆起は凄まじく、かつての海岸線から何十mも遠くに海岸線が移動してしまった場所も散見されます。また移動の道中も絶え間なく道路の付け替えや補修工事が行われているなど、地震後1年以上を経過した現在でも被害の爪痕が大きいことを改めて認識しました。
その後は能登半島南側の穴水町へ移動。穴水町ではメンバー旧知の地元民宿オーナーにご案内をいただき、穴水の被害の現状の説明を受ける。
半島北側の輪島市や珠洲市と比較し、内海である穴水町は津波による被害こそ比較的少なかったものの地震(震度6強)による家屋被害が大きく、町内の全居住住家の半分以上が半壊以上の被害を受けたとのこと。オーナーも元々のお住まいは地震被害で住むことができなくなり、別の空き家を借り受けて生活と生業を再建されている。



夜はオーナー・地元の漁師さんとともに食卓を囲みながらお話をうかがう。
地震被害を原因とする人口流出も多い中で、この地で出会った人は皆さん生業を再建しようととても前向きに行動されており、決して災害には屈さないという意地や気概を感じて却ってチームメンバーが大いに元気をいただきました。

3日間の活動期間はあっという間に過ぎ、翌朝メンバーはそれぞれの交通手段で能登を後にしました。
今回活動においては、これまで能登で主に従事してきた住宅再建や肉体労働系とは異なるイベント・文化系支援(仮設住宅での焚き火・BBQ会や落語会など)を主催・支援する機会に恵まれました。
現地は生活基盤の再建も道半ばであり、地震前のような娯楽を享受することが難しい状況がありますが、特に代表三橋が関わる日本焚き火協会・日本BBQ協会のメンバーもジョインする形で質の高いイベントを現地の方に提供することができ、「チーム虹の戦士」の強みを生かした支援が実現できたものと思います。

現地におけるボランティアニーズが緊急のものから持続的なものに徐々にシフトする中で、我々としても今後の継続的支援のあり方を考える上で非常に重要な機会となりました。
このような機会を提供いただいたOPEN JAPAN様、イベントで協働いただいたボランティアチームG様、ちょんまげ隊の皆様、そして能登住民の皆様に改めて御礼申し上げます。
最近の活動記録