
2025年1月の活動
昨年末の活動から3週間余り。2025年1月11日から3日間、再び能登復興支援に従事しました。今回もOPEN JAPANさんと連携しながらの活動となります。
悪天候と前日までの降雪で屋外活動が制限されたこともあり、到着初日の前半は能登高校の生徒さんとの交流会、後半は写真洗浄と屋内での活動がメイン。
石川県立能登高校にて、生徒さん主体のオリエンテーションに参加し、3グループに分かれてアイデア出しとディスカッションを行う。主題は能登高校の生徒と多世代間の交流をいかにして行うかということ。
地元の高校生が抱える悩みに対して他地域からの来訪者である我々がどの程度役に立つ意見やアドバイスができたのかはわかりませんが、地域のことを自分事として考えている生徒たちの姿は大半がかつて不真面目な高校生活を送っていたチームメンバーにとっては眩しく、頼もしく思えました。

午後は津波や豪雨被害で泥だらけになった写真・アルバムについて、薬品を使用して汚れやカビの拭き取りをして写真を綺麗に甦らせる活動のお手伝い。東日本震災の頃から活動内容は知っていたものの、写真洗浄はメンバーにとっては初の経験。
提供される写真は洗浄して蘇らせられるものだけではなく、腐食や汚れが酷く撮影の内容の判明ができないものもある。そのような写真でも想い出の形跡がある写真については「写真供養」といって選別して乾燥させ、同じく依頼者の方にお返しする。
洗浄の技術的な面もさることながら、他人の大切な思い出を扱うのは判断を含めとても難しく、地道でキリのない作業。これをずっと続けている全国の協力者の方々の活動には頭が下がる思いがしました。


活動2日目はチームを2手に分け、女性メンバーは北海道のボランティア団体「いっぽん」様とともに仮設住宅を周り、あんまマッサージ・ハンドマッサージのサポート。前日からチラシ配りをされていた効果で会場は大盛況。ゆったりとお話をうかがいながら、たくさんの被災者の方の施術を行うことができました。
男性メンバー達は戸建て住宅の泥撤去。
先の豪雨で床下浸水を受けた住宅の敷地内での作業ですが、元々あった土の上に、粘土上の粘り気のある泥、その上に雪が蓄積されているかなりの悪条件。
全員が泥だらけになりながら泥を手分けして中腰で土嚢にひたすら詰めていく作業。足場もヌタヌタでかなり大変な作業となりましたが、途中休憩時には依頼者の方の過去の経験をお話しくださるなど、メンバーにとっても貴重な時間をいただきました。
活動3日目は輪島市千枚田近くの個人宅の土砂撤去。「災害NGO 結」さんという長く活動されているボランティア団体との共同作業となりました。
家の裏手が崩落した御宅の土砂をひたすらに取り除く作業ですが、土地自体に傾斜があるうえ巨大な岩が転がり落ちていたりするなど中々の悪条件。全員が泥だらけになりながら、軽ダンプに土砂を運び、結果として側溝の底が見えるまで綺麗にしてお返しすることができました。

温泉で屋外作業の泥と汗を流した後は、OPEN JAPANの拠点にて能登半島で活動するボランティア団体や技術系NPOの皆さんも参加されて、夕食がてら様々な意見交換を実施。皆さんの情熱や問題意識に触れることで、チームメンバーにとって常に有意義な時間となりました。
4日目は午前中に拠点を出て能登空港へ移動して機上の人となり、今回の活動を終了しました。
今回活動は屋外の土砂撤去作業がメインとなりましたが、本格的な冬に入りコロコロと変わる北陸特有の冬の天候の難しさや、厳しい寒さで屋外活動の難しさに直面することもありました。環境の厳しさから支援体制が細くなることも十分考えられるところではありますが、当会は冬の期間も引き続き安全第一で能登半島支援を行う所存です。
本年もよろしくおねがいいたします!


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